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ドクターズブログ

流行性角結膜炎がはやっています!

副院長の湖﨑亮です。久しぶりにブログを書きます。

国立感染症研究所から、流行性角結膜炎の報告数が、例年と比べ、かなり多い水準だと発表されました。流行性角結膜炎は、アデノウイルスによる感染症で、いわゆる、「はやり目」と呼ばれており、感染力の非常に強いウイルス性結膜炎です。

当院でも、最近、確かに多いなあと感じます。特に、当院に来院された患者さんは、かなり重症の方が多いような印象で、子供が感染し、次々に兄弟に伝染して、そのうち親までも、、一家全滅なんて、珍しくはありません。

流行性角結膜炎をおこすアデノウイルスは、自然乾燥しても10日間以上、感染性を維持している(つまり、乾燥しても10日間死なない)。プラスチックや金属、布に長期間生存する(ドアのノブやつり革からも伝染する可能性あり)。実際に患者が使用した点眼瓶には73%でアデノウイルスが検出された(つまり、患者の使った点眼瓶を、他の者が使うと、伝染してしまう)という報告があります。

また、医療現場だけでなく一般社会でも、よく高濃度アルコールが、消毒として使われますが、アデノウイルスは、80%以上の高濃度エタノールでも、10分間以上作用させないと消毒できないと報告されており、さらに、ウイルスなので、抗生剤も効かず、アデノウイルスの特効薬はまだ開発されていません。

つまり、一旦、発生すると、感染力も強く、消毒しにくく、特効薬もない、非常にやっかいな感染症です。

流行性角結膜炎の症状は、突然、片方または、両眼に発症する結膜充血と眼脂(めやに)、まぶたの腫れ、流涙(涙がこぼれる)で、重症だと、まぶたに偽膜(図1)という炎症による膜ができて、角膜が障害され、羞明(まぶしい)や眼痛もおこします。また、炎症が強いと耳前リンパ節の腫れ、圧痛を伴います。

治療としては、特効薬がないため、対処療法として、抗生剤とステロイドの点眼を使い、体調管理に気をつけることが大事です。

流行性角結膜炎

通常は、1週間程度で良くなりますが、偽膜をおこすような重症の場合は、2週間経っても治らない場合もあります。また、治癒したと思って油断して点眼を中止したりすると、角膜に斑点状の濁りをおこす角膜炎になることがあり(図2)、まぶしさや見にくいなどの症状がおこってきます。この流行性角結膜炎後の角膜炎はなかなか治しにくく、治るのに数ヶ月以上かかる場合もあります。

流行性角結膜炎は、特効薬がないものの、対処療法だけでも、しっかり点眼すると必ず治る感染症です。

でも、感染力が強く、消毒も難しいため、今度は、あなたが、誰かに伝染させる危険性があります。子供の場合は、学校を休まなければならない学校伝染病に指定されていますし、大人の場合も、営業職であれば取引先で、また、商品を扱う販売員であれば商品を介して、あるいは、レストランでは、食器から、お客さんに感染させてしまう危険性があり、信用問題になります。

このような症状があれば、まず、眼科へ行って、指示を仰ぐようにして下さい。

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